こんにちはHitouchの「T」です。
6月1日からアメリカ合衆国・イリノイ州・シカゴにて「ASCO」が開催されます。
このASCOにて公表予定とされている「キイトルーダ」の最新情報をお届けします。
メルク保有者の方だけではなく、ヘルスケアセクターに投資されている方がいらっしゃいましたら、ぜひ最後までお付き合いください。
Contents
「ASCO」米国臨床腫瘍学会
そもそもASCOってなに?という事からお話させていただきます。
不要な方は飛ばして下さい。
ちなみに・・・読み方は「アスコ」です。
ASCOってなに?
American Society of Clinical Oncology(米国臨床腫瘍学会)
ASCOとは「学会」です。
学会では各プロフェッショナルが「最新情報」を公開します。
最新情報である優れた学会報告から医療の歴史は変わっていきます。
ASCOは「世界最大級のがん学会」です。
つまり・・・
ASCOで公開される情報は、がん治療の歴史を大きく変える可能性があるという事です。
投資家の方々にとっても重要な情報源だという事は言うまでもありません。
*)株価には「おりこみ済み」というお決まりの動きがありますので、発表前後で株価がどうこうという話ではありません。
ASCOでの報告は「がん治療」の未来を大きく左右します。
ASCOについては「はちどうきゅうどうさん」のブログで、きれいにまとめられていますので、こちらをご参照ください。
>>>はちどうきゅうどうさんのブログへ「アメリカ株でアーリーリタイアを目指す」
2018 ASCO Annual Meeting
ASCOの年次総会が6月1~5日にシカゴで開催される予定です。
>>>ASCO公式サイトへ
ヘルスケアセクターに投資する一人の個人投資家として
「2人に1人ががんになる」なんて言われている時代に生きる一人の現代人として
今回のASCOでどんな報告があるのかを非常に楽しみにしています。

【MRK】メルク・キイトルーダの最新情報
ここからは【MRK】の主力製品「キイトルーダ」の最新情報をお届けします。
簡単に説明しますと・・・
キイトルーダは「免疫チェックポイント阻害剤」という系統の「抗がん剤」です。
「え?ちょっと何言ってるかわかんないです」という方はこちらの記事をご参照下さい。
KEYNOTE-407試験
今回ご紹介するデータは「KEYNOTE-407」という試験です。
この試験の話をする前に・・・
まずは肺がんについて簡単に説明させて下さい。
「肺がん」は1種類ではない?

肺がんにはいろいろな種類があります。
「肺がんです」だけでは、どんながんなのか、どんな治療をするのかは分かりません。
「小細胞がん」なのか「腺がん」なのか「扁平上皮がん」なのか・・・専門的にはもっともっと細分化されます。
なんでこんなに細かく分類するの?
「がん」によって予後が異なる事はもちろんですが、治療方法が全然違います。
便秘には「コーラック」
痔には「ボラギノール」
肺がんには「〇○〇○」
みたいな上手い話は存在しません。
そんな話があれば疑って下さい。
たとえば、
「非小細胞肺がん」「腺がん」「EGFR陰性・ALK陰性」「PDL1>50%発現」「PS0」・・・
諸々の条件が揃った人が「キイトルーダ」の適応となります。
がんを細かく分類することで「よりターゲットを絞った」「より患者個々に合った」治療が可能になります。
投資家はどこに注目すべきか?
投資家としては・・・
効果があって、副作用が少ないというだけではなく
できるだけ多くの「がん」で使える薬
できるだけ登場機会の多い汎用性のある薬
に投資することが賢明です。
今回ご紹介する「KEYNOTE-407試験」の結果次第では、「キイトルーダ」の適応範囲(登場機会)が更に拡大することが予想されます。
肺扁平上皮癌・1次治療・キイトルーダ+化学療法 vs プラセボ+化学療法
現在キイトルーダは「単剤」で使用されています。
「非小細胞肺がん」の患者さんからがん細胞を採取して、「PDL1」という遺伝子を検査し、「PDL1がいっぱいあれば」キイトルーダを単剤で使用します。
今回の「KEYNOTE-407試験」は「併用」の有効性を調査しています。
「扁平上皮癌」というタイプの「がん」に対して
キイトルーダ+抗がん剤 vs プラセボ+抗がん剤
どっちがいいでしょう?
という疑問を解決するための試験です。
*)非扁平上皮癌では既に「併用」の効果が証明されています。
>>>Pembrolizumab plus Chemotherapy in Metastatic Non–Small-Cell Lung Cancer
キイトルーダの勝ち!?
試験の結果、全奏効率という評価項目で「キイトルーダ」が勝ちました。
この詳細が「ASCO」で発表される予定です。
医療が変わる!?
ASCOの報告次第で「すぐに」世界のガイドラインが変わるわけではありませんが、試験結果を受けて多くの専門家が動き出す事が予想されます。
ガイドラインが変わることになるかもしれません。
医療の歴史が変わるかもしれません。
キイトルーダがもっともっと多くの人の命を延ばす・・・
キイトルーダがもっともっと多くの人の命を救う・・・
ことになる・・・
『かも』しれません。
まとめ
・ASCOの年次総会が6月1~5日にシカゴで開催される
・ASCOで発表予定のKEYNOTE-407試験はキイトルーダの可能性を広げるかもしれない
あとがき
僕は個人投資家として「企業の未来に期待すべく」ASCOに注目しています。
医療関係者の方々は「目の前の患者を救うべく」ASCOに注目している「はず」です。
「より良い治療手段」を必要としているがん患者さんがいます。
薬は患者さんのためにあると思っています。
きれいごとを言うつもりは「全く」ありませんが、この「きれいごと」なしに製薬企業の成長は難しいのではないでしょうか。
堂々と「きれいごと」を言って「病気に苦しむ患者を救ってほしい」と思っています。
患者やその家族からの感謝が企業を成長させ、増配・自社株買い・株価の上昇という形に姿をかえて投資家のもとに届く・・・なんと素敵な構造なのでしょう。
今回のASCOを経て「キイトルーダ」が更に飛躍してくれる事を期待しています。
一人の個人投資家として・・・
Sincerely,
Hitouch「T」
[ご注意]
本記事はMRKやヘルスケアセクターへの投資を促すものでありません。
投資される際には100%自己責任で行って下さい。
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