
こんにちはHitouchの「T」です。
@hitouch_life
2019年3月29日にイギリスがEUから離脱する事が決定しています。
EUからの離脱の日時を2019年3月29日午後11時(日本時間30日午前8時)とするとの規定も盛り込まれた。
livedoor News
国民投票でイギリスのEU離脱が決まった時には、市場に激震が走りました。
Brexitによる影響は、日本に住んでいるとほとんど何も感じません。
しかし、様々な場所で大きな影響が出ています。
製薬業界にも波紋が広がっているようです。
参考 Recardio halts UK heart trial on Brexit uncertainty
【悲報】大規模臨床試験の中止が報告される・・・
医薬品の開発には臨床試験がかかせません。
臨床試験で明確な根拠(エビデンス)を構築することができた医薬品だけが市場に出てきます。
それだけではなく、既に市場で活用されている医薬品の使用方法をブラッシュアップするためにも臨床試験が行われます。
臨床試験で良い結果を残すことが出来れば、ガイドライン(治療指針)が変わります。
ガイドラインが変われば医療が変わります。
一般的に製薬メーカーは、自社医薬品が臨床試験で良い結果を残し、市場で活用されることを望んでいます。
そのために多額の投資をして、臨床試験を行っています。
一方で、薬剤の承認(国が薬剤を認可すること)のために必要なデータは、国ごとに微妙に異なります。
Brexitによる先行き不透明な状態で臨床試験を継続することが難しいと判断したのでしょう。
臨床試験が中止になっています。
dutogliptin/デュトグリプチンの臨床試験中止
参考 Heart drug trials halted over Brexit fears
糖尿病治療薬であるdutogliptinの心疾患イベントを調査している臨床試験が中止になったとBBCニュースが報じています。
Brexit後に薬剤承認のプロセスがどのように変化するかが不透明な状況で、臨床試験が継続できないと判断されたようです。
政府は、Brexit後もヘルスケアや実臨床に最高の環境を提供できるように最善を尽くすと伝えているようですが、実際に臨床試験が中止になってしまいました。
Brexitの影響による臨床試験の中止の報道はこれが初めての事のようで、今後新たに臨床試験の中止が決定されるかもしれません。
それだけではなく、水面下では本来行われるはずであった試験が中止になっている事も推測できます。
この傾向は医療にとって良い流れとはいえないでしょう。
Sincerely,
Hitouch「T」
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