こんにちはHitouchの「T」です。
@hitouch_life
ギリアド・サイエンシズ【GILD】とガラパゴス【GLPG】が、強直性脊椎炎の患者を対象とした、JAK1阻害剤であるfilgotinibの第2相試験(プラセボ対象)の結果を発表しています。
Contents
【filgotinib】TORTUGA study (PhaseⅡ)
臨床試験詳細
試験名
TORTUGA study (PhaseⅡ)
試験結果
主要評価項目である、12週時点のASDASをベースラインから1.5ポイント(平均値)改善した。*)プラセボ0.6ポイント改善
ASAS20反応を達成した患者は、filgotinib群76%、プラセボ群40%であった。
考察
臨床試験の結果はポジティブです。
強直性脊椎炎による深刻な痛みに苦しむ患者さんにとって、filgotinibは救世主となりうる可能性を秘めています。
今後とも大注目の薬剤です。
【GILD】ギリアド・サイエンシズ株価チャート
【GLPG】ガラパゴス株価チャート
強直性脊椎炎についての参考資料
強直性脊椎炎/ASとは!?
脊椎や骨盤の炎症を主体とする原因不明のリウマチ性疾患です。
腰から臀部にかけての疼痛や倦怠感、全身のこわばりが主症状です。
進行することで脊椎が固まって動かなくなる、「強直」を生じる事があります。
原因ははっきりとしていませんが、HLA(ヒト白血球高原)のB27型の陽性率が高いことが分かっています。
一方で、B27陽性の人が発症するのは僅かで、B27イコール強直性脊椎炎という事ではありません。
標準的な薬物治療
関節リウマチに使用されている、インフリキシマブ(レミケード)やアダリムマブ(ヒュミラ)が効果的であることが分かっており、痛みやこわばりの改善によって、ADLの改善を見込む事ができます。
その他消炎鎮痛剤や、抗リウマチ薬が使用されます。
その他の治療
日本整形外科学会によると、マッサージや漢方等によって痛みの緩和が可能であるなら、試してみる事が推奨されています。
日頃から運動習慣を取り入れることも、症状の改善には重要とされています。
JAK1阻害薬とは
JAK(ヤヌスキナーゼ)阻害薬とよばれる、新しいタイプの薬剤です。
サイトカイン受容体からの刺激を伝える「JAK」という細胞内のタンパク質を阻害します。
これにより、刺激の伝達を遮断する結果、炎症を抑えることができます。
炎症を抑えることは、痛みを抑えることに繋がります。
Sincerely,
Hitouch「T」