
こんにちはHitouchの「T」です。
当ブログは「一応」投資ブログなのですが、いかんせん内容が・・・
うっすいっ・・・
それは仕方がありません。
著名ブロガー様のような詳しい銘柄分析は僕にはできません。
一方で、僕たちは違った切り口で銘柄を見ていくことができます。
「へーそうなんだ」と言ってもらえるような、読者様の箸休めになるような、そんなブログを目指しています。
Contents
医療を分かりやすく解説するシリーズ
難しい話を「カジュアル」に噛み砕くのが僕たちの得意技です。
僕たちの弱小ブログの中でも、多くのPVを稼いでいるのが「医療解説」の話です。
▼ホリエモンにリツイートして頂いて、爆裂PVをたたき出した記事です。

今回の記事も「医療解説シリーズ」です。
【MRK】メルク主力のキイトルーダ
今回はメルク(MRK)の主力製品である、抗がん剤「キイトルーダ」の解説をしようと思います。
そもそも抗がん剤とはなにか?
まずはそこを理解する必要があります。
▼抗がん剤とはなんだろうと思われた方は、始めにこちらの記事をお読み下さい。

本記事では第一話として「臨床試験」とはなにか?について書いています。

ヘルスケアセクターにおける重要な情報とは
投資を行うにあたり、知りたい情報は山ほどあります。
そりゃそうですよね。大切なお金を投資するわけですから。
毎日変動する株価や、四半期ごとの決算等、投資家が気になる情報はたくさんあります。
「ヘルスケアセクター」においてはどうでしょう。
ヘルスケアセクターには「臨床試験」という重要な情報があります。
臨床試験
「臨床試験」とは、ヒト(患者さんや健康な方)を対象として、薬や医療用具などの有効性や安全性などを検討するために行われる試験のことです。
グラクソ・スミスクライン株式会社ウェブサイトより
臨床試験の結果で薬が市場に登場するかどうか決まる。といっても過言ではありません。
高校生におけるセンター試験
医学生における医師国家試験
このハードルを超えるかどうかでその後が決まるような、重要な試験です。
*)もちろん「小テスト」のような、それだけで今後が決まるわけではないというような小さな試験も沢山あります。
市場に出るかどうかを決めるだけではなく、既に市場に登場した薬がどのように使われるかという事も、臨床試験の結果次第です。
*)一発勝負というわけではなく、何度もいろいろな試験に挑戦できます。但し、大規模な臨床試験はものすごくお金がかかるので、現実的ではありません。
「試験」という名前ですが、やっていることは「研究」のようなイメージです。
臨床試験の結果で医療が変わる??
ある製薬メーカーが抗がん剤の新薬を開発したとします。
その名も「新しいやーつ」。
この薬はどうやら「肺がん」に効果がありそうです。
でもいったいどれくらいの効果があるのでしょう?
比べるためには比較対象が必要となります。
比較対象は、今まで当たり前に使われていた薬「今までのやーつ」がいいでしょう。
既存薬「今までのやーつ」VS新薬「新しいやーつ」
直接比べちゃえばいいじゃん。
という事で直接対決の臨床試験を行います。
*)人体実験ということではありません。新薬には十分な効果があるという事が化学的に分かった上で「検証」を行うという事です。
「肺がん」の患者さんに「今までのやーつ」か「新しいやーつ」のどちらかを使用します。
*)この時に「医師も」「患者も」、どっちの薬が使われたか分からないように、ランダムに薬を選ぶことが重要です。
投与する薬が決まったら、実際に使ってみて「どっちが効果があるか」を比べます。
通常、抗がん剤の「効果」は「生存期間」です。
つまりどっちが長生きできますか?という疑問を解決するための試験となります。
結果
今までのやーつ
・生存期間(効果):1年
・副作用(安全性):ぼちぼち
新しいやーつ
・生存期間(効果):1年5ヶ月
・副作用(安全性):ほとんどない
こんな結果が出たとします。
すると・・・。
効果も安全性も「新しいやーつ」がいいじゃん!!
むしろこっち使わないとダメでしょ!?
ガイドライン(治療指針)を改訂しよう!
という動きになります。
*)費用対効果や未知の副作用等様々な問題はありますが、ここでは説明を省きます。
ガイドラインが変わる
こうなるといよいよ医療が変わることになります。
当たり前のように使われていた薬が、見向きもされなくなる。
そんな極端な事だってありえます。
気づいたら町中の女子が「チョーカー」をはめていて、気づいたら誰もはめてない。
気づいたらみんなやっていた「ラッスンゴレライ」・・・ってなんだっけ。
そのくらい急激に変わります。
なぜなら、「効果」も「安全性」も勝る薬が存在するのであれば、それを使用しないことは倫理に反するからです。*)本記事では医療費の事は省きます。
①臨床試験で新薬がものすごい結果を出す
②ガイドラインで新薬が推奨される
③市場では新薬が爆売れする
とう流れがおきます。
新薬の製造販売メーカーの株価は暴騰するでしょう。
*)おそらくそれよりもずっと前にこの情報が株価にはおりこまれているため、むしろ売られるかもしれません。これが「セル・ザ・ファクト」という現象です。「セル・オン・ファクト」とも言います。
臨床試験を知っておく
まとめますと、「臨床試験を知る」という事は、製薬メーカーの将来の予想する上で、非常に重要な事だ、という事です。
もちろん臨床試験を知ったからといって明日の株価が予想できるわけではありません。
ですがそれは企業情報も一緒です。
将来を予想する事などできない訳ですが、「自身が投資した企業の製品を知る」という意味では、「臨床試験を知る」という事は非常に大切な事だと、僕たちは考えています。
薬は「情報」が命です。
芸能人は歯が命です。

食べておいしい訳でもない。
飾ってお洒落なわけでもない。
持っていて運気が上がるわけでもない。
「効果と安全性」の「情報」こそが、薬という無機質な物質の真の価値です。
「効果がある」という「情報」がなければただの物質にすぎません。
誰も見向きもしない化合物が、「情報」によって、「薬」という真に価値あるものに生まれ変わります。
その価値を作り出すものが「臨床試験」です。
長くなりましたので、第1話はこのあたりでやめておきます。
次回はメルク(MRK)の株主様必見です。
「キイトルーダ」の臨床試験最新情報をお届けします。
▼第2話へ続く・・・

Sincerely,
Hitouch「T」
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