米国株の話

【MRK銘柄分析】キイトルーダが売れる理由を分かりやすく解説する‐第2話‐

こんにちはHitouchの「T」です。

今回は「医療を分かりやすく解説するシリーズ」より、「キイトルーダが売れる理由を分かりやすく解説する」の第二話です。

▼第一話をお読みでない方はまずはこちらから

【MRK銘柄分析】キイトルーダが売れる理由を分かりやすく解説する‐第1話‐ こんにちはHitouchの「T」です。 当ブログは「一応」投資ブログなのですが、いかんせん内容が・・・ うっすいっ・...

第一話では「臨床試験とはなにか」「銘柄分析における臨床試験の重要性とは」について解説しました。

第二話では、より具体的な臨床試験を見ながら、最新の情報をご紹介したいと思います。

MRKに投資されている方必見!

「キイトルーダ」の最新有力情報です。

基本知識の整理

詳しい臨床試験の話をする前に、基本情報を整理しておきましょう。

▼まずはこちらの記事をお読み下さい
①がんとはなにか?

【ヘルスケアセクター】必見!がんを分かりやすく説明してみるの話こんにちはHitouchの「T」です。 僕たちのポートフォリオの中でも大きなウェイトを占めるのが「ヘルスケアセクター」です。 ...

②抗がん剤治療とはなにか?

【ヘルスケアセクター】保有者必見!抗がん剤を分かりやすく説明してみるの話こんにちはHitouchの「T」です。 前回の記事では、「がん」と「がん治療」について簡単に説明しました。 *)復習はこちらの記...

抗がん剤の基本

がんという病気は、「がん細胞が無限に増殖する」のが問題でした。

ってことは「増殖を抑える」作用のある「抗がん剤」を使っちゃえばいいじゃん!ってことですよね。

選択できる「抗がん剤」は「殺細胞系」「分子標的」「免疫チェックポイント阻害」の3種類です。*)それぞれの組み合わせを変える事で、多くの選択肢が生まれます。

キイトルーダは免疫チェックポイント阻害剤

本記事の主薬(主役)であるキイトルーダは「免疫チェックポイント阻害薬」というカテゴリに分類されます。

免疫チェックポイント阻害薬の基本

通常、細菌等の異物が体に侵入した場合「免疫細胞」が「異物」を攻撃します。

がん細胞は「異物」です。普通であれば「免疫細胞」が攻撃してくれます。

ですがなかなか免疫細胞が働きません。

なぜでしょう?

がん細胞は免疫細胞に賄賂を渡して「みのがしてくれぃ!」って言います。

免疫細胞は、がん細胞を攻撃することができなくなってしまいます。

免疫細胞が情けないというよりは、がん細胞が賢いのです。

この「賄賂のやりとり」を取り締まってあげればいいじゃん!

という考えから登場したのが、「免疫チェックポイント阻害薬」です。

免疫チェックポイント阻害薬は、賄賂のやり取りを取り締まります。

自分の「免疫細胞」が「がん細胞」を「ためらわず」攻撃できるようになります。

これは今までにない画期的な方法です。

悪を取り締まるのみではなく、正義を正すのだ。

‐はいたっち「T」‐

肺がん治療の基本

最後にもう一つ「肺がん治療」の基本を押さえておきます。

*)非小細胞肺がんという肺がんの話です。詳細は割愛します。

肺がんになった場合、まずは「手術」を考えます。

がん細胞が全部取れそうなら「手術」でおしまいです。

ですが、「再発」や「転移」があって手術が難しいとなると、「放射線」や「抗がん剤」で治療していくことになります。

肺がんの抗がん剤治療

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「プラチナダブレット」という必殺技が主流です。

抗がん剤を2種類使う技で、これをやると生存期間が延びる事が証明されています。

プラチナダブレットにこれを足したり、あれを使ったりしながら、なんとか治療をしていたという経緯があります。

「遺伝子の型」が合えば、その遺伝子を直接攻撃するタイプの「分子標的薬」が使えますが、これはまた別のお話・・・。

キイトルーダの秘密

長くなりましたが、ようやく本題に入ることができます。

すでに「1500文字」近くいってしまいました・・・。

いつもいつも長文ですみません・・・。

キイトルーダの適応患者

「肺がん」領域において、キイトルーダが「使える」タイミングは大きく二つです。

PD-L1発現レベルが50%以上

めちゃめちゃ賄賂を渡すタイプのがん細胞だと思って下さい。

そんなゲスやろうは取り締まる必要がありますよね。

だから「ゲスなタイプの進行肺がん」と診断されたらすぐに使えます

これを一次治療と呼びます。(先発ピッチャーみたいなものです)

PD-L1発現レベルが1%以上50%未満

おとなしそうな顔してやる事やってますよねタイプのがん細胞です。

賄賂の量が少ないので取り締まるのはなかなか難しいです。

ゲスやろうの子供であったとしても賄賂は賄賂です。取り締まりましょう。

「ゲスの子供タイプ」の場合は、「プラチナダブレット」で痛めつけた後に使う事ができます。

これを二次治療と言います。(中継ぎピッチャー)みたいなものです。

まとめると

ゲスタイプの一次治療

ゲスの子供タイプの二次治療

これがキイトルーダの主なターゲットです。

 先発か中継ぎか

僕は野球の事をあまり知りませんが、「先発」と「中継ぎ」の選手に優劣はないですよね?

でもなんとなく「先発」の方が花形のイメージがあります

*)いやいやそれは違う!みたいな玄人コメントはやめて下さい。僕は野球にほとんど興味がないです。そんな素人のイメージです。多くの素人はそう思っているのではないでしょうか。

抗がん剤も一緒です。

一次治療から使えるという事は症例の幅も広く、予後(生存期間)が長い状態で使用できることになります。

つまり、売り上げは「一次治療から使える」>「二次治療から使える」となります。

KEYNOTE-024試験

この臨床試験がキイトルーダを肺がん領域に導きました。

絶対王者「プラチナダブレット」VS新進気鋭「キイトルーダ」

直接ガチンコバトルです。

対象:PD-L1高発現(≧50%)めちゃめちゃ賄賂を渡すタイプのがん細胞の進行肺がん患者

治療時期:一次治療

主要評価項目:がん細胞の増殖を抑え込んでおける期間

結果

絶対王者「プラチナダブレット」:6ヶ月

新進気鋭「キイトルーダ」:10.3ヶ月

絶対王者敗れる・・・。

ガイドライン

全身状態良好(PS 0-1)なPD-L1≧50%に対する最適な1次治療は何か?
ペムブロリズマブ単剤療法を行うよう推奨する。(1B)
肺癌診療ガイドライン

ペンブロリズマブというのが「キイトルーダ」です。

はっきりと書いてありますよね?

「行うよう推奨する」って。

つまり行わないってことは、それ相応の理由が必要になります。

PDL1高発現の肺がん患者に対する一次治療はキイトルーダで決まりです。

こうなると「キイトルーダ」は売れます

まとめ

これが現在の状況です。

今後もキイトルーダの売り上げが伸びると言われる所以の一つに、

「肺がん一次治療から使える」という理由があります。

ガイドラインのお墨付きです。

ちなみにブリストル【BMY】の「オプジーボ」は二次治療からしか使えません

ですが心残りがあります。

PD-L1低発現(1-49%)「ゲスの子供タイプ」の場合、二次治療からしか使えません。

ここの一次治療をとれれば・・・。

考えるだけでやばそうです。

ですがそれも夢ではないかもしれません。

MRK株式保有者の皆様。

凄い結果がでていますよ。

最新情報:KEYNOTE-042試験

対象:PD-L1低発現(1-49%)ゲスの子供タイプのがん細胞の進行肺がん患者を含む、すくなくとも1%以上PD-L1が発現している進行肺がん患者。

絶対王者「プラチナダブレット」VS新進気鋭「キイトルーダ」

治療時期:一次治療

主要評価項目:生存期間

この試験は、「一次治療」の有効性を見ています。

つまり、この試験で結果を出すことができれば、肺がんの一次治療において、今までPDL1高発現患者にしか使えなかったキイトルーダが、少なくとも1%以上PDL1を発現している患者に使用することができるようになる可能性があります。

結果

主要評価項目であるPD-L1発現率1%以上の患者における全生存期間(OS)は、プラチナ系抗がん剤2剤併用療法よりもキイトルーダ単剤療法で統計学有意に延長することを示した。

出典:「オンコロ」ウェブサイト

つまり・・・。

現状は、PDL1高発現(50%以上)の患者でなければ「一次治療」からキイトルーダを使用できないわけですが、この試験の結果がまとまることで、

「PDL1が少なくとも1%以上発現している患者」の「一次治療」はキイトルーダ

になる可能性が考えられます。

一気に使用できる症例が増えます。

こうなるとキイトルーダは益々売れる事が予想されます

あとがき

二話連続で医療関連の話題をシェアさせていただきました。

「臨床試験とは」

「銘柄分析における臨床試験の重要性」

「抗がん剤の話題提供」

「キイトルーダの可能性」

様々な内容を盛り込んでしまって、膨大な文字数になってしまいました。

もう少し文章力があればと悔やみます。

さて、本記事ではキイトルーダが「売れる」という表現をしています。

薬が売れるという事は、患者の治療に使われるという事です。

中には効かない方もいるでしょう。

副作用に苦しむ方もいるでしょう。

それでも多くの方はキイトルーダに救われる可能性があります。

生存期間が10ヶ月伸びることで何ができるでしょう。

娘の結婚式に出席できるかもしれません。

孫の卒業を一緒に祝えるかも知れません。

生存期間の延長は科学で証明された効果です。

町中のアンケート調査ではありません。

本記事の内容を信じるか信じないかはあなた次第ですが、キイトルーダは人々を救う可能性をまだまだ秘めた薬剤です。

更なる可能性の発見に加え、未知なる重大な副作用が現れないことを祈ります。

一人の個人投資家として

一人の人間として

Sincerely,

Hitouch「T」

参考記事です

PharmaTimes

オンコロ

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