こんにちはHitouchの「T」です。
@hitouch_life
リンダ・グラットンさんとアンドリュー・スコットさんのライフ・シフト。
超有名な本ですので、読んでない人の方が珍しいくらいのレベルです。
*)言い過ぎですか?
僕の大好きな本の一冊ですので、読書感想文を書いておこうと思います。
既に読んだ方も、まだこれからの方も、最後までお付き合いいただければ幸いです。
Amazonリンク LIFE SHIFT(ライフ・シフト)
[Spoiler Alert]本記事はネタバレを含みます。
Contents
100年生きれちゃう時代なんだって!
想像して下さい・・・
人間の寿命はどんどん伸びています
100年「生きれてしまう」かもしれません
60歳で仕事やめちゃったら残りの40年どうしますか?
おじいちゃんも、おばあちゃんも
お父さんも、お母さんも
あなた達はいいですよね?
僕たちはどうしたらいいの?
あななたちに言われた通り勉強して、サラリーマンになったけど
僕たちはあななたちより長生きする「リスク」が高い
あなたたちがいなくなった後
僕たちはどうしたらいいの?
あなたたちは知らないはず
100年「生きなきゃいけない」僕たちの不安を
そりゃめんどくせぇよ
会社に情熱なんてないよ
そんなに一生懸命になれないよ
だってさ
100年もあるんだよ
どうしたらいいんだよ・・・
LIFE SHIFT(ライフ・シフト)―100年時代の人生戦略
僕はリンダグラットンさんの前著であるワークシフトを読んで、会社で働き続けることに大きな不安を感じ、自らのために時間を使うことを決意しました。
参考書籍 ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉
ワークシフトが更に読みやすくなったものが「ライフシフト」だと思います。
人生100年時代に突入
人生100年時代。
科学の進歩で、100年生きる事が当たり前の時代に突入します。
このような時代を生きるにあたり、ライフプランはどうすればよいのか?
本書にはこの問題に対する答えが綴られています。
3ステージモデルの人生モデルは終わりを迎える
既存の人生モデルは「教育」「就業」「引退」の3ステージで成り立ちました。
より効率的にこの3ステージを成り立たせるかが社会的成功の鍵でした。
そのために多く人が戦略を選択します。
- テストで良い点を獲得
- 安定した大企業に就職
- 退職金と年金で悠々自適
なぜなら最も効率的でミスのない選択だったからです。
特に、経済成長をとげた昭和の日本は、安定した大企業で働く事で承認欲求を満たすことも可能でした。
オレが会社を支えている、“うち”の会社は日本を支えていると錯覚できました。
がむしゃらに仕事をすることで、給料がもらえるだけではなく承認欲求が満たされるのです、誰もが大企業サラリーマンを目指しました。
タバコの煙がモクモクの中で情熱的に働き、深夜に同僚と飲みに行き仕事の話をする。
日本を支え続けるサラリーマンが目に浮かびます。
ミレニアル世代はそんな働き方を嘲笑の対象のように見ていますが、きっと羨ましいのだと思います。
情熱の対象があることに妬んでいるのだと僕は思います。
参考 【ザッカーバーグに学ぶ】ミレニアル世代が幸福に生きるコツ
つまりこの3ステージモデルは、既存の資本主義時代において最もリスクリワードが良いモデルだったという事です。
家族であれば、そりゃあこれを勧めます。
人生100年時代を生き抜く「マルチステージモデル」
3ステージモデルの人生を送ることが難しいことは自明の理です。
既に、定年退職後の「悠々自適な隠居暮らし」など夢のまた夢です。
多くの定年退職者が職を求めてハローワークに通っています。
早急に別のライフプランを構築しなければなりません。
それがマルチステージモデルです。
マルチステージモデルでは、個人個人によって多様な生き方を選択していくことになります。
様々なステージを不定期に取り入れ、ライフプランを構築します。
マルチステージモデルに有効なステージを紹介します。
エクスプローラー
エクスプローラーとは探検者です。
自らの好奇心に従い、身軽で、敏捷に動き続ける。
このステージでは、探検や旅を続け新たな価値を創造するための経験を蓄積します。
大切なことは経験を蓄積するということです。
給料を稼ぐためではなく、好奇心に従い経験を蓄積するために様々なことに挑戦するステージです。
「はしゃいで跳ね回る」これも大切な経験です。
自分だけの冒険を行う事に価値を見出します。
これは若者に限ったことではありません。
新たなビジネスを探す「捜索者」のステージでもあるわけです。
インディペンデント・プロデューサー
独立した起業家を指します。
企業と直接ビジネスを行う個人事業主のようなイメージです。
ノマドワーカーやフリーランスという言葉が流行りましたが、プロジェクト単位で個人が企業とビジネスする姿は、まさにインディペンデントプロデューサーです。
自らの価値をビジネスへ変換し、新たな価値を創造する。
このステージでは、より生産的な活動が行える環境に身を置きながらスキルを磨きます。
ポートフォリオワーカー
自らの経験やスキルを価値として売り出し、様々な生産活動を同時に行うのがポートフォリオワーカーです。
週の半分はどこかの企業の外部顧問を努め、残りの半分は教育を行い、空いた時間でボランティア活動を行う。
自分自身の経験やスキルを、必要とする場所に提供していくステージです。
この働き方をするためには高度の知識や技術だけではなく、幅広い良好な人間関係を構築するための人間性も磨かねばなりません。
働き方改革により複業があたりまえの時代に突入する
従来の3ステージモデルでは、教育から就業、就業から引退と、2回の移行スタイルが一般的でした。
転職回数がデメリットとされていました。
しかしマルチステージ制では、エクスプローラーやインディペンデントプロデューサー、ポートフォリオワーカーを行ったり来たり、時には組み合わせながら人生を進めます。
つまり複業が大切になります。
複業とは何か?
複業というのは副業とは少し異なります。
サラリーマンがメインで、ガソリンスタンドのアルバイトがサブ、というのが「副業」です。
サラリーマンをしながら、ガソリンスタンドで大好きな車を学び、そのスキルを活かして自分で車の洗車サービスをやっている、みたいな働き方が「複業」です。
複業にはメインやサブという概念がありません。
ものは言いようです。
どうせなら“良いよう”に言いましょう。
複業を行うにあたり重要となるのが「目には見えない価値」です。
無形資産
無形資産とは市場では売買できないような資産です。
- 能力(スキル)
- 交友関係(人脈)
- 活力(健康)
多くのステージを行きていくことで、健康を維持しながらスキルを磨き、人脈をつなげ(広げ)ます。
これが個人の大切な資産となります。
無形資産の価値を高めていくことが、より自分らしい人生を送るためのコツです。
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あとがき
ライフシフトは現代に生きる全ての人にお勧めしたい一冊です。
様々な世代の人が読むわけですから、感じ方は違うでしょう。
「なーにがエクスプローラーだ!」
エクスプローラーといえば、「フォード」か「ロレックス」を想像するようなバブル世代の人には、「自分らしい仕事」という楽しみ方が理解できないかもしれません。
大学・就職・結婚・出産・マイホーム・引退
この生き方は既に時代遅れなのかもしれません。
1つだけ主観的な意見を言わせてもらいますと、「100年生きるからと言って何も変える必要は無い」と僕は思っています。
無理に「ポートフォリオワーカー」になる必要はない。
大学、就職、結婚、出産、マイホーム、引退でも別にいいじゃん。
そう思っています。
ただ、マルチステージという道も確かに存在します。
だからこそ、それを目指して一生懸命努力している人をバカにすんじゃないよと思います。
ライフシフトには「弁護士になりましょう」とか「医師になりましょう」みたいな具体的なことは何も書かれていません。
具体的なものが何も無いのが「マルチステージ」です。
3ステージ制がドラクエだとするなら、マルチステージ制はマイクラです。
ドラクエのように、王様が「魔王倒しちゃいなよ」って言ってくれるわけではありません。
マイクラのように、家を作ってもいいし、船を作ってもいいし、地下の洞窟を探検してもいいし、なんでもいいんです。
これを楽しいと思うかどうかは人それぞれでしょう。
まだお読みになっていない方は、本書を手にとっていただきご自身の目でその事実をお確かめ下さい。
100年生きるという事実を・・・
Sincerely,
Hitouch「T」
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