【医薬品流通の闇】流通から見る医薬品メーカー・医薬品卸・調剤薬局の未来:最終話

リンクユニット

こんにちはHitouchの「T」です。
@hitouch_life

医薬品流通から見る製薬業界の未来

連載企画でお送りしてきましたが、今回で最終話にしようと思います。

医療という、尊い生命を相手にした非営利活動の中で、とりわけ営利的側面が強い、『流通』というモノの流れを俯瞰してみると、倫理というベールに包まれた、ごくごくあたりまえの経済活動が見えてきます。

現代の多くの医療機関では、『非営利活動として、エビデンスに則った医療を行いながら、お金を稼ぐ』という、一見矛盾した活動をせざる負えない状況になっています。

そんな医療業界のブラックボックスであり、パンドラの箱である、医薬品流通にメスが入りました。

それが・・・

医療用医薬品の流通改善に向けて流通関係者が遵守すべきガイドライン

これまで流通改善については流通当事者間の取組として進めていましたが、今後は国が主導し、流通改善の取組を加速するため、別添のとおり「医療用医薬品の流通改善に向けて流通関係者が遵守すべきガイドライン」を作成し、遵守を求めていくこととしましたので、貴団体会員等に対し周知の上、遵守されるようお願いいたします。

『医療用医薬品の流通改善に向けて流通関係者が遵守すべきガイドラインについて』より引用

スポンサーリンク

医薬品流通改善ガイドラインとは!?

このガイドラインの与える影響は甚大です。

「医療用医薬品の流通改善に向けて流通関係者が遵守すべきガイドライン」というものを使って、民間の取引に国が介入するという事です。

製薬メーカーと医薬品卸間における、アローアンスの透明化。

医薬品卸と医療機関においては、納入価の早期妥結など・・・。

医薬品の価値を無視した過度な値引き交渉に対する、国からの強力な牽制が行われています。

このガイドラインが作られることで、製薬メーカー・医薬品卸・医療機関・そして患者さんには、どのような変化があるのでしょうか?

スポンサーリンク


製薬メーカーにとっては追い風?

アローアンスやリベートというのは、製薬メーカーが医薬品卸に対して支払っている報奨金であり、“古き良き習慣”です。

外資系企業の中には、アローアンスを支払わずに、それでも売り上げを伸ばしている企業がいくつもあります。

患者さんに対して本当に価値ある医薬品を創薬できれば、アローアンスを支払わなくても売れるはずです。

その薬がないと患者の命に係わるからです。

キイトルーダというメルクの抗がん剤が良い例です。

仮にアローアンスが支払われなくても、営業なんて事をしなくても、MRが適切に情報提供を行えば、キイトルーダは売れます。

古くから当たり前に行われていたアローアンスが透明化されることで、製薬メーカーの支払いが少なくなるでしょう。

一方で、アローアンスを利用し、医薬品卸に薬を『売ってもらっていた』製薬メーカーの売り上げは落ち込むことが予想されます。

本当に患者に価値ある医薬品を創薬できるメーカーは、今後益々収益を上げていくでしょう。

環境が透明化されれば、淘汰が始まります。

これはごくごく自然な事です。

スポンサーリンク


医薬品卸はどう動く!?

製薬メーカーと医療機関の板挟みである、医薬品卸はどうなるでしょう。

製薬メーカーからのアローアンスが減少し、仕切価(メーカーから卸への販売価格)の値引きが低下するということは、収入が減少し支出が増加します。

一方で、過度な値引き要求が出来ないのは医療機関も同じです。

医療機関からの値引きの重圧が少なくなれば、医薬品卸にとっては追い風です。

アローアンスを盾にした、メーカーからの過度なノルマが無くなれば、卸は人員の整理ができます。

今後医薬品卸は、薄利多売戦略から抜け出すことができるかもしれません。

スポンサーリンク


医療機関には甚大な被害が・・・

最も川下に位置する医療機関への影響は甚大です。

今までのように値引き交渉ができなくなれば、薬価差益が減少します。

年間100億円の病院はどうなる?

年間100億円の売り上げを上げている病院をイメージして下さい。

*)消費税は無視して考えています

医薬品比率(医業収益に対する医薬品購入額の割合)が20%だとすると、医薬品購入費だけで年間20億円という計算になります。

年間20億円分の“医薬品”を卸から購入し、年間20億円分の“薬”を患者に処方する。

これが年間売上100億円規模の病院が行っている流通です。

仮に、卸の値引きが10%だとすると、病院の利益はどうなると思いますか?

*)薬価から10%引きということ

病院は、『医薬品を10%引きで20億円分買って、20億円分患者に処方する』だけで、年間2億円程儲かります

これが薬価差益のインパクトです。

*)消費税の影響を無視しています

しかし、ガイドラインが作られたことで、過度な値引き要求ができなくなります。

仮に、値引きが8%まで落ち込んだと仮定したらどうなるでしょうか?

もともと10%の値引きが、8%まで低下するだけで、病院の利益は約4000万円減少します。

医師も看護師も普段通りの医療をしているだけで、年間4000万円が消えてなくなるのです。

病院はこの4000万円をどうやって稼ぎますか?

ガイドラインが作られて、流通が透明化し、アローアンスがなくなり、値引きが無くなる・・・

流通の川下に位置する医療機関に“しわ寄せ”が来ることは、避けられないのではないでしょうか?

スポンサーリンク


医療人は医療がやりたくて働いている

医師

看護師

薬剤師

臨床検査技師

作業療法士

理学療法士

放射線技師

・・・

医療の現場で働く医療人は、生命倫理を掲げ、目の前の患者を救うために働いています。

それはもう一生懸命に働いています。

家族もあって、子育てもあって、それでも24時間体制で地域医療を守っています。

・・・

いつもと同じ仕事をしていても、ほんの数%の値引きが減っただけで大損害になる。

現場の医療人は何も知りません。

医療人はこんなこと知らない方が良いと思います。

・・・

しかし、僕は個人的に、このガイドラインは医療人にとってポジティブなものだと思います。

人生の酸いも甘いも知り尽くし、医療人としての心を失いかけているおじさんたち(おばさんかもしれません)にとっては、ものすごく・・・それはもう・・・ものすごく大変な事なんだと思います。

しかし!!

未来の医療を担う、10代・20代の医療人やその卵にとっては、このガイドラインは光です。

川が透明であれば、多くの美しい生命を育むことができます。

未来の医療はもっともっと透明性を増していくでしょう。

流通ガイドラインの作成が、川の浄化に繋がる事を心から願っています。

・・・

・・・

とはいえ・・・

川は多少濁っている方が・・・

栄養があって、生物は元気になるらしいですよ・・・

ちょっとくらいは・・・

汚い部分があった方が良いのかもしれませんね・・・

・・・

・・・

・・・

・・・知らんけど。

Sincerely,

Hitouch『T』

この記事の読者様におすすめカテゴリー

お金持ちになるための哲学がこちら

米国株関連はこちらから

FX関連はこちらから

サラリーマン投資家の働き方とは?

年間100冊読む僕がおすすめする本

おすすめFX業者

高スワップ!低スプレッド!GMOはみんな使っています。

GMOクリック証券


FX関連おすすめ記事

『お金持ち』になるための記事

米国株投資をするなら開設必須の証券会社

口座開設は面倒ですが、無料でツールを使えたり無料で独自の情報を手に入れることができますので、米株投資をする予定であれば3つとも口座開設すべきです

SBI証券で 口座開設
SBI証券

マネックス証券マネックス証券

楽天証券楽天証券

米国株銘柄分析の人気記事

人気の関連記事です
【人気の関連記事です】
スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク
この記事が面白いと思ってもらえましたら いいねしていただけると嬉しいです。
クリックが励みになります。

シェ・・シェアを・・・

フォッ・・フォローを・・・